
院長:鴨田お気軽にご相談ください!
肩が前に丸まっているのが気になって、ご自身でマッサージをしてみたけれど、翌日にはまたつらさが戻ってきてしまう……そんな経験はありませんか?「もみほぐせばラクになるはず」と思って続けているのに、なぜか変わらない。今日はその「なぜ」についてお話しします。
実は、巻き肩にマッサージが効きにくいのには、ちゃんとした理由があります。その仕組みを知るだけで、これからのケアの方向性がガラッと変わってきます。ぜひ最後まで読んでみてください。




「マッサージしてもすぐ戻る」という方はとても多いです。それは頑張りが足りないのではなく、アプローチの方向が違うだけかもしれません
マッサージをすると確かに気持ちよくなります。血流がよくなり、凝り固まった筋肉がほぐれる感覚があります。でも、数時間後や翌日にはまた同じ状態に戻ってしまう。この繰り返しに疲れている方も多いのではないでしょうか。この感覚、実は当然のことなのです。
マッサージは「今この瞬間の筋肉の緊張をほぐす」ことにとても優れています。肩がガチガチに固まっているときに血流を促し、一時的なラク感を得るには非常に有効な方法です。ただし、「なぜ筋肉が緊張しているのか」という根本の原因には、直接アプローチできません。
たとえて言うなら、雨漏りしている部屋の床を何度拭いても、屋根を直さない限りまた濡れてしまいます。マッサージだけを繰り返すのは、それと同じことになってしまっているケースが多いのです。
筋肉は、骨格や姿勢のバランスに引っ張られて緊張します。つまり、骨格のアンバランスや姿勢の崩れが残ったままでは、どれだけ筋肉をほぐしても、身体は元の状態に引き戻されてしまいます。筋肉はあくまでも「結果」であって、「原因」ではないのです。
巻き肩の場合、肩甲骨が前方にずれ、肩全体が内側に入り込んでいる状態が「原因」です。その状態が解消されない限り、胸の筋肉や肩まわりの筋肉は常に引っ張られ続けます。マッサージで一時的にほぐれても、また同じ力で引っ張られるのでコリが戻ってくる、というサイクルが起きます。
ネットやSNSには「巻き肩に効くセルフマッサージ」の情報があふれています。大胸筋・小胸筋・広背筋をほぐす方法など、様々なやり方が紹介されています。試してみている方も多いと思いますが、いくつか気をつけてほしいことがあります。
セルフケアの情報は「この筋肉をほぐせばOK」という形で発信されていることが多いのですが、巻き肩の原因は人によって違います。デスクワークによる前傾姿勢が原因の人もいれば、筋力バランスの崩れが主な原因の人、精神的なストレスによる緊張パターンが関係している人もいます。
自分の状態を把握せずに「とりあえずここをほぐす」を繰り返しても、的外れなアプローチになっている可能性があります。効果が出にくいだけならまだしも、場合によっては特定の部位に負担をかけて悪化させてしまうこともあるのです。
セルフマッサージは自分の手で行うため、どうしても力の加減や方向が不安定になります。特に、胸の奥にある小胸筋などは自分では触りにくく、周辺の血管や神経を圧迫してしまうリスクも否定できません。「なんか余計に痛くなった気がする」という経験のある方は、やり方を見直す必要があるかもしれません。
「胸を開くストレッチをすればいい」と思って始める方もいますが、身体のアンバランスが残ったままだと、かえって特定の部位に負担をかけてしまうことがあります。筋トレを並行してやっている方は特に注意が必要で、動作の癖や重心のずれが残ったまま筋肉を鍛えると、歪みが固定されてしまうこともあります。まず「ほぐす→整える→鍛える」という順番が大切です。
マッサージそのものが悪いわけでは、もちろんありません。原因が明らかになったうえで、補助的にマッサージを活用することは有効です。問題なのは、原因を把握しないまま「とりあえずほぐす」を続けてしまうことです。
長年マッサージを続けているのに変わらない、という方は、一度立ち止まって考えてみてください。あなたの身体は今、何を必要としているのでしょうか。筋肉をほぐすことが本当の答えなのか、それとも別のアプローチが必要なのか。その答えを見つけることが、改善への近道になります。
「何度行っても同じ」「続けているのに変わらない」という状態は、身体がそのアプローチでは変われないというサインかもしれません。決して諦めることはないのですが、方法を変える勇気も大切です。原因を特定したうえで、あなたに合ったアプローチを見つけることが改善への第一歩です。
巻き肩を本当の意味で改善するためには、次の3つの視点が必要だと私は考えています。これはセルフケアに取り組む方にも、ぜひ知っておいていただきたいことです。
この3つを意識するだけで、セルフケアの効果も大きく変わってきます。ただし、自分一人で正確に原因を把握するのは難しいのも事実です。「なんとなくやってみる」から卒業するために、一度専門家に診てもらうことも選択肢に入れてみてください。
巻き肩についてさらに詳しく知りたい方、当院でのアプローチについてご興味のある方は、巻き肩の症状ページもあわせてご覧ください。一人で抱え込まず、気になることがあればいつでも気軽にご相談いただけます。あなたのお悩みに、できる限り丁寧にお答えします。

