
院長:鴨田お気軽にご相談ください!
こんにちは。にこにこ整体院・整骨院 三鷹武蔵境院の鴨田です。突然ですが、こんなことを感じたことはありませんか。「右の股関節だけが痛い」「生理の前後になると特に痛みが強くなる」「病院でレントゲンを撮ったのに異常なしと言われた」。
実はこの三つが重なるとき、整形外科的な問題だけでなく、股関節のつまりや痛みの背景に婦人科的な問題が潜んでいることがあります。今日は、整体院の院長という立場から、見落とされがちなこの視点を丁寧にお伝えしたいと思います。




「右の股関節が痛い」という女性の患者さんに、婦人科の検査を勧めたことで子宮内膜症や重大な病気が見つかったケースを、私はこれまで何度か経験しています。股関節の痛みは、体があなたに送っているサインかもしれません。ぜひ最後まで読んでみてください
「両方じゃなく、なんで右だけ?」と不思議に思う方も多いですよね。実は、股関節の痛みが片側だけに出ることには、いくつかの理由があります。
まず、利き足の問題です。右利きの方は右足に重心をかけやすく、立ち仕事でも歩行でも、無意識に右側に負担を集中させています。これが長年積み重なると、右の股関節に慢性的な摩耗が起こります。
骨盤の歪みも大きな要因です。片側に足を組む、横座りをする、赤ちゃんをいつも同じ側で抱くといった日常の癖が骨盤のバランスを崩し、右の股関節への負荷が左よりも大きくなる状態をつくり出します。
そして、実はあまり知られていないのですが、子宮や卵巣など骨盤内の臓器の炎症や腫れが、隣接する右の股関節や足の付け根に関連痛として現れることがあるという点です。これについてはのちほど詳しくお話しします。
骨盤の中は思っているよりずっと密集しています。子宮・卵巣・卵管といった生殖器と、股関節を動かす筋肉(腸腰筋・梨状筋・内転筋群など)は、骨盤という同じ空間の中に隣り合わせで存在しています。そのため、子宮や卵巣に何らかの異常が起きると、その周囲の筋肉・神経・血管に影響が波及し、股関節の痛みとして感じられることがあるのです。
子宮内膜症とは、本来は子宮の内側にあるべき子宮内膜組織が、卵巣や腹膜など子宮の外側に広がってしまう疾患です。生理のたびにその異所性の組織が出血・炎症を起こし、周囲の組織と癒着していきます。
この炎症が骨盤内に広がると、股関節周辺の神経が刺激を受け、右または左の股関節に鋭い痛みや重だるさとして現れることがあります。生理前〜生理中に股関節の痛みが悪化するという方は、子宮内膜症のサインである可能性があります。子宮内膜症は20〜40代の女性に多く、月経困難症(生理痛がひどい)を伴うことが特徴です。
子宮筋腫は子宮の筋肉内にできる良性の腫瘍で、大きくなると骨盤内の神経や血管を圧迫します。特に骨盤の側面に向かって張り出した筋腫は、腸腰筋や大腿神経を直接圧迫し、股関節周辺の痛みや脚のしびれを引き起こすことがあります。
卵巣嚢腫(卵巣に液体がたまった袋状の腫れ)も同様で、大きくなると骨盤内のスペースを占領し、坐骨神経や閉鎖神経を刺激して股関節や太ももの内側に放散する痛みをもたらすことがあります。これらはレントゲンには映らないため、「整形外科では異常なし」と言われてしまうケースが多いのです。
子宮頸部(子宮の出口)に炎症や異形成(細胞の異常変化)がある場合、骨盤底筋群に慢性的な緊張が生じることがあります。骨盤底筋は、股関節を動かす深層の筋肉群と直接つながっており、骨盤底筋の緊張は股関節の可動域の低下やつまり感として現れます。
また、子宮頸部の異常は初期段階では自覚症状がほとんどありません。「なんとなく股関節が重い」「骨盤まわりが詰まる感じがする」という曖昧な症状だけで過ごしているうちに、検査で異常が見つかることもあります。これが、私が婦人科検診の重要性を強くお伝えしたい理由のひとつです。
痛みは必ずしも痛みの原因がある場所そのものに感じるわけではありません。内臓や骨盤内の臓器から出る痛みの信号が、脊髄の同じレベルに入力される体の表面の感覚と混線し、全く別の場所に痛みとして現れることがあります。これを「関連痛」と呼びます。
骨盤内の臓器の多くは、腰神経叢(L1〜L4)や仙骨神経叢(S1〜S3)を介して信号を伝えます。これらの神経は股関節の感覚にも関わっているため、子宮や卵巣の問題が股関節の痛みとして感じられるのです。「なぜか股関節が痛い」という症状の中に、内臓からのSOSが隠れているケースが確かに存在します。
整体院で診ていると、「実は婦人科的な問題が背景にあるかもしれない」と感じる患者さんのパターンがあります。以下に該当することが複数ある方は、整形外科や整体院と並行して、婦人科での検査を受けることを強くお勧めします。
生理周期に合わせて右股関節の痛みが強くなる方、生理痛がひどくなってきた方、あるいは以前より出血量が増えたという方は注意が必要です。また、骨盤のあたりが重だるい感じが生理に関係なく続いている方、性交時に痛みを感じるようになった方、足の付け根から太ももの内側にかけてしびれや鈍痛がある方なども、骨盤内の臓器の問題を一度確認してみる価値があります。
婦人科の検査は、内診・超音波検査・子宮頸部細胞診の三つが基本です。子宮頸部細胞診は子宮頸がんの早期発見にもつながる検査で、20歳以上の女性には2年に1回の受診が推奨されています。股関節の痛みをきっかけに受診することで、重篤な疾患の早期発見につながる可能性があります。
もちろん、右股関節の痛みの原因は婦人科疾患だけではありません。整形外科的な問題が単独で、または婦人科的な問題と複合して起きているケースも多くあります。
40代以降の女性に多い疾患で、関節の軟骨がすり減ることで骨への負担が増し、痛みや可動域の低下が生じます。歩き始めや立ち上がりの際に感じる痛みが初期のサインです。臼蓋形成不全(骨盤の受け皿が浅い構造)を持つ女性は、若い頃から変形性股関節症になりやすい傾向があります。
長時間のデスクワーク、育児、立ち仕事によって、股関節の深層にある腸腰筋や梨状筋が過緊張を起こします。これが股関節の「つまり感」「引っかかり感」として現れます。椅子から立ち上がるときや、歩き始めの一歩目に感じる痛みは、この筋肉の硬直が原因のことが多いです。
日常の姿勢の癖、足を組む習慣、スマホ操作時の前傾姿勢などが積み重なり、骨盤が右に傾いたりねじれたりします。骨盤の歪みは股関節への負荷の左右差を生み、片側だけに症状が出る大きな原因となります。
右股関節が痛いとき、どこに相談すればよいか迷いますよね。以下を参考に、最初の一歩を選んでみてください。
| こんな症状なら | まず相談すべき場所 |
|---|---|
| 歩き始め・立ち上がりに右股関節が痛む | 整形外科・整体院 |
| 生理周期に連動して痛みが変化する | 婦人科(優先) |
| 骨盤のあたりが重く、足にしびれがある | 婦人科・整形外科の両方 |
| 病院で「異常なし」と言われたが痛みが続く | 整体院(機能的な検査ができる院) |
| 安静時や夜間にも痛む | 整形外科(まず器質的疾患を除外) |
| 子宮頸がん検診を2年以上受けていない | 婦人科(定期検診) |
「整体と婦人科、どちらも行くべきですか?」とよく聞かれますが、答えはケースによります。まず「生理との関連があるか」を自分で振り返ってみてください。それが判断の大きな分かれ目になります。
右股関節の痛みを「歳のせいかな」「少し休めば治るかな」と様子を見ているうちに、気づけば半年、1年と経過してしまうことがあります。股関節の問題は放置するほど周囲の筋肉・靭帯・関節包が硬くなり、改善に時間がかかる状態になっていきます。
また、股関節を庇う歩き方が定着すると、膝・腰・肩へと連鎖的にバランスが崩れていきます。趣味のヨガやウォーキングを諦めたり、旅行が億劫になったり、日常の楽しみが少しずつ制限されていくのは、本当に悲しいことです。婦人科的な問題が背景にある場合は、早期発見・早期治療がより一層重要です。痛みを感じたら、早めに動くことが最善の策です。
今すぐできることとして、まず「生理周期と股関節の痛みの変化」を記録してみてください。メモでもスマホのアプリでも構いません。受診するときに、このデータが医師や治療家にとって非常に重要な手がかりになります。
座り方の見直しも大切です。足を組む・横座り・あぐらといった骨盤に歪みを生む座り方はできる限り避け、両坐骨に均等に体重をかけることを意識してみてください。1時間ごとに立ち上がって少し歩くだけでも、股関節周囲の筋肉の固まりをリセットできます。
お風呂はシャワーだけで済まさず、湯船にゆっくりつかる習慣をつけることも効果的です。骨盤まわりの血流を改善し、筋肉の緊張をほぐす一番手軽な方法です。ただし、炎症が強く痛みが激しいときは温めることで逆効果になることもあるので、痛みが落ち着いている時期に取り入れてください。
「整形外科でも婦人科でも大丈夫だと言われた、でも痛い」という状況ほど、気持ちが追い詰められるものはありません。私はこれまでの臨床経験を通じて、そういった方が当院にたどり着いたとき、検査で初めて原因が明確になる場面を何度も目にしてきました。
私がお伝えしたいのは、「原因がわからない痛みは存在しない」ということです。原因がわからないのは、まだ正しいアプローチで探せていないだけです。右の股関節が痛い、つまる感じがある、生理のたびに悪化する、そんな症状を感じているなら、どうか一人で悩まずにご相談ください。あなたの体のことを一緒に考えさせてください。