
院長:鴨田お気軽にご相談ください!


こんにちは。にこにこ整体院・整骨院 三鷹武蔵境院の鴨田です。
肩こりがなかなか楽にならないと、「鍼を受けてみたらどうだろう」と考える方もいらっしゃると思います。一方で、「本当に効果があるの?」「痛くないの?」「何回くらい受ければいいの?」と不安に感じる方も少なくありません。




鍼は肩こりに対する選択肢の一つですが、すべての肩こりに同じように適しているわけではありません。症状を確認したうえで選ぶことが大切です。
今回は肩こりにお悩みの方に向けて、鍼によってどのような効果が期待できるのか、どのような方が検討しやすいのか、施術時の痛みや回数、安全面での注意点まで鍼灸師の立場から解説します。
肩こりは、首から肩、背中にかけての張りや重さ、だるさなどを感じる状態の総称として使われています。
長時間のデスクワーク、同じ姿勢が続く生活、運動不足、精神的な緊張など、症状が強くなる背景は一人ひとり異なります。また、首や肩の病気などが症状に関係している場合もあります。
そのため、肩こりを「血流が悪いから」「筋肉が硬いから」と一つの原因だけで説明することはできません。
その中で鍼は、肩や首周辺に刺激を加える方法の一つです。肩こりに対する鍼治療については研究も行われており、症状の軽減がみられた報告があります。
ただし、研究の規模や方法には違いがあり、「肩こりなら鍼をすれば必ず改善する」とまではいえません。鍼を一つの選択肢として考え、自分の症状に適しているかを確認することが大切です。
「マッサージより鍼の方が深い筋肉まで届くから効果が高い」と説明されることがありますが、両者を単純に優劣で比較することはできません。
マッサージと鍼では身体へ刺激を加える方法が異なります。マッサージが合う方もいれば、鍼を受けたときに肩の張りや動かしにくさの変化を感じる方もいます。
「どちらが上か」ではなく、現在の症状や希望、これまで受けてきた施術などを踏まえて選ぶことが大切です。
肩こりに対する鍼治療については、国内でもいくつかの臨床研究が行われています。
肩こりを対象にした予備的なランダム化比較試験では、鍼を行ったあとの肩こり感や痛みなどについて変化が検討されています。また、頚肩部痛を対象とした研究でも鍼治療による症状の変化が報告されています。
こうした研究から、鍼は肩こりや頚肩部の痛みに対して、症状を軽減する選択肢になる可能性があります。
一方で、肩こりの状態や研究方法はさまざまで、効果の程度にも個人差があります。そのため、「鍼をすれば肩こりの原因がなくなる」「何回受ければ治る」といった断定はできません。
当院でも、鍼を受けたあとに「肩が軽く感じる」「首や肩を動かしやすくなった」と話される方がいる一方で、鍼以外の方法を選んだ方がよいと判断することもあります。
鍼を刺すと、その刺激は皮膚や筋肉などの組織に加わり、感覚神経を通して神経系にも伝わります。鍼による鎮痛作用についてはさまざまな仕組みが研究されています。
一方で、「鍼で小さな傷をつけると血液が集まり、肩こりの原因となる老廃物を洗い流す」といった説明だけで鍼の作用を説明するのは適切ではありません。
鍼によって起こる身体の反応は一つではないため、現在分かっていることと、まだ十分に分かっていないことを分けて考える必要があります。
肩こりがある方では、首や肩の筋肉を押したときに、強い圧痛や離れた場所へ響くような感覚がみられることがあります。
このような部位を施術の目安として鍼を行う方法もあります。ただし、「トリガーポイントへ正確に鍼を刺せば筋肉のよじれが取れて肩こりが改善する」と単純に考えるものではありません。
痛む場所だけでなく、首や肩の動き、症状が出る場面なども確認しながら施術部位を考えることが大切です。
「このタイプの肩こりなら必ず鍼が効く」という明確な線引きがあるわけではありません。
そのうえで、次のような方では、選択肢の一つとして鍼を検討することがあります。
ただし、これらに当てはまれば鍼が必ず適しているという意味ではありません。
肩こりだと思っていても、首や肩の病気など別の問題が隠れていることがあります。症状の経過や身体の状態を確認したうえで、鍼を行ってよい状態なのかを判断する必要があります。
次のような症状がある場合には、「ひどい肩こりだから鍼を受けよう」と自己判断するのではなく、医療機関での確認を優先してください。
このような場合は、肩の筋肉だけの問題ではない可能性があります。
妊娠中の方、抗凝固薬や抗血小板薬など出血に関係する薬を使用している方、出血しやすい病気がある方などは、施術前に必ず鍼灸師へ伝えてください。
また、鍼を刺す予定の場所に感染や強い皮膚症状がある場合なども、状態によっては施術を避ける必要があります。
初めて鍼を検討する方から特によく聞かれるのが、「痛くないですか?」という質問です。
鍼灸施術で使う鍼は、注射針とは形状や太さが異なります。刺入するときにチクッと感じることもあれば、ほとんど気にならない方もいます。
また、鍼が入ったときに「ズーン」と重く響くような独特の感覚を感じることがあります。こうした感覚の感じ方にも個人差があります。
刺激が苦手な方は、我慢する必要はありません。鍼の太さや刺激量、施術方法などを調整できる場合がありますので、事前に鍼灸師へ伝えておきましょう。
「何回受ければよくなりますか?」という質問も多いのですが、肩こりに対して一律に「○回」と決めることはできません。
症状が始まってからの期間、仕事や生活で肩にかかる負担、首や肩の状態などによって経過が異なるためです。
1回の施術後に変化を感じる方もいれば、何回か経過を確認する必要がある方もいます。大切なのは、最初から長期間の回数を決めつけることではなく、施術後に症状や動きがどのように変化したかを確認しながら、その後の方針を考えることです。
鍼を受けたあとには、刺した場所に少量の出血や内出血が起こることがあります。また、一時的にだるさなどを感じる方もいます。
これらを「好転反応だから効いている証拠」「身体が修復している証拠」と決めつける必要はありません。
強い痛みや腫れ、体調の変化など気になる症状が続く場合は、施術を受けた鍼灸院へ連絡し、必要に応じて医療機関へ相談してください。
肩こりという症状だけで、鍼灸施術が健康保険の対象になるわけではありません。
鍼灸の療養費には対象となる傷病や医師の同意などの条件があります。そのため、「肩こりだから保険で鍼を受けられる」と考えず、保険利用を希望する場合は事前に条件を確認してください。
自費で鍼灸施術を受ける場合には、施術料金や施術内容について事前に確認しておくと安心です。
鍼を受けて肩が軽く感じても、仕事や生活の中で肩こりが強くなる状況が続いていれば、症状を繰り返すことがあります。
例えば、長時間ほとんど姿勢を変えない、パソコンやスマートフォンを見る時間が長い、仕事中に肩へ力が入り続けているといった場合には、その部分も一緒に見直していくことが大切です。
これは「姿勢の歪みを直せば肩こりが治る」という意味ではありません。同じ姿勢が続く時間、身体を動かす機会、仕事環境など、自分の肩こりがどのような場面で強くなるのかを確認してみましょう。
当院では、鍼を希望された方にも必ず鍼だけを行うわけではありません。症状の経過や首・肩の動き、日常生活で負担がかかる場面などを確認し、鍼灸、整体、運動などから現在の状態に合わせた方法を検討します。
また、施術よりも医療機関での検査や診察を優先した方がよいと考えられる場合には、受診をおすすめします。
鍼は、肩こりに対して検討できる施術方法の一つです。肩こりや頚肩部痛を対象とした研究でも症状の軽減が報告されていますが、すべての方に同じ効果が得られるわけではありません。
「マッサージで変わらなかったから次は鍼」と方法だけを変えていくよりも、まず現在の症状や身体の状態を確認し、そのうえで鍼が選択肢になるかを考えることが大切です。
鍼に興味はあるけれど痛みが心配な方、肩こりに鍼が合うのか分からない方も、気になることがあれば施術前にご相談ください。